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医療・福祉施設の運営環境改善のポイント 病院エンジニアリング

病院のエンジニアリングとは

私たちの周囲には「オフィスビル」「宿泊施設」「教育施設」など様々な用途の建物があります。その中でも、建物の意匠・設備・構造の計画・設計に加えて、完成後の「構成要素」(建物の運用や設備等)を一体で検討するものとして「工場」や「研究所」などがあげられます。

例えば、医薬品工場では製造する薬の成分や方法、研究所では行われている研究や実験内容に合わせて、多岐にわたる機械や配管の組み合わせを考えながら、その機能や能力が充分に発揮できるように計画・設計・施工を行っていかなければなりません。

このように、施設の運用に合わせて、製造ライン・機器・建物を一体的に作り上げていくことを“エンジニアリング”と言います。

大成建設では、数多くの「工場」や「研究所」など様々な「要素」で構成されている建物をつくりあげてきた知識・経験を医療福祉施設分野にも活かし「病院エンジニアリング」として取り組んでいます。

医療福祉施設はどのような要素で構成されているか

病院などの医療福祉施設の創り方は通常のオフィスビルとは、異なる点がいくつかあります。オフィスビルの場合、そのビルで働く(使う)人たちが自分たちの仕事の目的や内容に合わせて、机や椅子などの什器・備品を用意します。オフィスを使用する目的が変わり、その配置や設えが合わなければ、模様替えを行うことも可能です。
つまり、オフィスビルという建物を用意すると、その空間の使い方や活かし方は働く(使う)人たちの発想で「オフィス」という機能を満たすことが出来る、と言うことができます。

一方、医療福祉施設、特に病院では建物のほかに次のような要素で構成されています。

  • 医療を行う医師、看護師、薬剤師、検査技師などの医療関係者
  • X線機器や検査機器などの医療機器
  • 電子カルテ・オーダリングシステムなどの医療情報システム
  • 診療材料や薬剤などの物品類
  • 物流管理や廃棄物処理などの医療補助業務
  • 患者さんやその家族、見舞い客
病院で構成されている要素の一部

病院で構成されている要素の一部

しかし、医師・看護師・診療を支援するスタッフなどの医療関係者が居るだけでは不十分です。また、患者さんの動線、医療機器・診療材料の運用の考え方によっても病院としての機能が変わってきます。これら構成されている要素の流れが悪い場合やそれぞれの役割分担ができていない場合では、スムーズに診療行為や看護行為が行われずに、患者さんが十分な医療を受けられなくなることも考えられます。

大事な事は、これらが一体となって運用された時に初めて「病院」という機能が発揮されるということです。

病院運用前に考慮すべきこととは?

建物が出来あがり、動き始めた医療や看護の診療活動を止めずにその中身(運用方法や医療機器の配置)を見直ししようとすると、とても大きな時間、労力やコストを要することになります。使い易く、患者さんや医療関係者に優しい病院という建物を計画する際には、病院を構成している要素の目的や役割を事前に検討しておき、それぞれにとって負担とならない運用方法を考えておく必要があります。

大成建設の提案する「病院エンジニアリング」の体系

大成建設の提案する「病院エンジニアリング」の体系

病院を構成する要素は、様々な関係性の中で複雑に絡み合っています。ある要素に重みをおくと別の要素に思わぬ影響が出るものとして以下のことが考えられます。

  • 医療スタッフの裏動線や診察室・検査室等の配置を優先すると患者さんの動線(移動距離)が長くなる
  • 無理なペーパーレス(電子化)を進めると、医療システムへの実施入力作業に手間取り、患者さんの待ち時間が長くなる

それら要素の関係性は対象となる医療施設によって異なるので、順番に紐解きながら運用時の最適な状況を事前につくり上げていく過程が、良い「病院」を創るために重要なポイントと大成建設は考えています。
病院の建築・改築にあたり、ご検討される際には是非ご相談下さい。