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データセンター特集 環境配慮型データセンターの潮流と技術 第1回 発熱に対する総合的な検討

データセンターのサーバー室は、排熱処理の点から十分な階高を持った空間が必要となります。階高は、フリーアクセスの高さ、天井高、天井の深さ、スラブ厚に割り振られます。

(階高)=(フリーアクセスの高さ)+(天井高)+(天井の深さ)+(スラブ厚)

サーバー室の空間は大きい方が排熱処理上は有利

サーバー室の空間は大きい方が排熱処理上は有利(拡大)

最近のデータセンターでは、発熱量の増大に伴って大量の冷却風を送り込む必要から、従来の倍以上のフリーアクセス高が求められます。また、サーバーからの排熱が天井に跳ね返りラック前面に回り込まないよう十分な天井高を確保する必要もあります。このようにデータセンターのサーバー室には、階高が要求され、近年その値は大きくなる傾向にあります。

しかし、都市部においては、日影規制、道路斜線、高度制限など、建物の高さを抑制する要因が多く、思うように階高を確保できないケースがほとんどです。
一般に土地の有効利用という観点から、容積率いっぱいの床面積持った建物を建設しますが、建物の高さが抑えられてしまうと自ずと階高も低くなりデータセンターの要求水準を満足することが出来なくなります。建物の総床面積と階高のトレードオフの関係により、階高が犠牲になるケースが多く、都市部においては、データセンターにとって理想的な階高を確保することが難しいのが実情です。

高さ制限が厳しい都市部では十分な階高がとれない

高さ制限が厳しい都市部では十分な階高がとれない(拡大)

このような環境下においてデータセンターを構築する際の一つのソリューションとして、天井を張らない直天井方式を採用するという選択肢があります。
サーバー室では、サーバーからの排熱が跳ね返らないようラック上部の空間を確保することが重要ですが、この空間は何らかの原因により空調機が停止した際の熱溜まりとしてのもう一つの重要な役割を担っています。ラック上部に露出する梁が空気の流れを妨げないよう配慮する必要がありますが、直天井とすることで、この2つの重要な機能を維持することができます。
デザインよりも機能性や効率性を重視するデータセンターにおいては、有効な方法です。

熱溜まりを確保するために直天井とする

熱溜まりを確保するために直天井とする(拡大)

このように排熱処理に関しては、空間的観点から総合的な判断が必要となります。

次号では、「PUEの低減とDCiEの向上」について解説します。

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