ホーム - 地図に残る仕事 - Vol.012 E-ディフェンス

『世界最大の施設です。』実大三次元震動破壊実験施設(E-ディフェンス)─兵庫県三木市─ Vol.012 E-ディフェンス

─「どう壊れるか」「どこまで壊れるか」「なぜ壊れるか」を解明─
上空からの様子

上空からの様子

建築物の耐震強度偽造問題が社会問題化し「構造計算」や「建築基準法」などの言葉を日常的に耳にし、目にするようになりました。
そんな中、TVの映像で震動台実験の映像をご覧になったことはありませんか?
耐震や免震対応をしている建物とそうでない建物を並べて震動台に載せ、建物崩壊の状況をみるというものです。

阪神・淡路大震災が発生し10年以上経過しましたが、TVなどに映し出された震災直後の衝撃的な映像は今でも忘れることはできません。高速道路の橋脚やマンションなどが倒壊し、多くの人命も失う大惨事となりました。
地震発生後には震源地や深さ、マグニチュード等は情報として上がってきます。しかし構造物が「どう壊れるか」「どこまで壊れるか」「なぜ壊れるか」を解明することは不可能とされてきました。倒壊する過程は、地震後の状況をみて類推するしかなかったのです。

地震は、上下、左右、前後と立体的に地面が動きます。しかし阪神・淡路大震災発生以前、日本に数箇所ある実物大の建物を実験する振動台施設は、上下と左右のニ次元の震動を実現するものや一次元の実験ができる施設しかありませんでした。三次元を再現する施設もありましたが、規模が小さく実物大を縮小した模型で対応するしかありませんでした。縮小した模型ということは、本来は鉄筋が入るところが針金で対応するなど実際の建物と同じ材質の建築資材を使う事ができず、同じ条件下での正確なデータは取れないのです。

阪神・淡路大震災の教訓を生かし“人命を守る設計”を実現させるために、実物大の建物で実際の地震の揺れを再現でき、壊れる過程を科学的に分析・記録し、耐震設計の改善に役立てることを目的とした実大三次元震動破壊実験施設(E-ディフェンス)建設計画が1997年9月にスタートしました。

※以下、実大三次元震動破壊実験施設(E-ディフェンス)表示をE-ディフェンスに省略します。

2006年1月に行われた実験の様子

2006年1月に行われた実験の様子

世界最大!実物大ですから・・・

JR新神戸駅から車で30分、穏やかな風景が広がる山あいに、突如として現れた白い巨大な建物!これが世界最大の震動台が設置されている実験棟です。

現在は、三木総合防災公園として親しまれている場所ですが、建設当時は周辺一体は森でした。しかし周辺の駅からタクシーに乗り「実大三次元〜」と言うだけで、現場まで連れて行ってもらうことが可能で、それだけ地元の方々の関心が高かったことが伺えます。

大きさは学校の体育館の4〜5倍ほどあるでしょうか、それもそのはず「4階建てRC造ビル」「木造住宅」など1200tまでの実験体を入れる事を可能としている巨大空間なのです。
建物の面積は約5,200m2、高さは約43mの無柱大空間です。

大成建設は

  • 地震波が周辺の土地に影響しないような堅牢な基礎
  • 震動台と試験体をすっぽり覆う無柱大空間の上屋

を実現するというかたちで今回のプロジェクトに貢献しました。

E-ディフェンス外観

E-ディフェンス外観

1 2