ホーム - 地図に残る仕事 - Vol.010 ホテルニューオータニ

東京オリンピックに向け、東洋一のホテル建設に挑む。 Vol.010 ホテルニューオータニ

職人の技術が生み出した「完璧なカーテンウォール工法」

隙間のない完璧な「カーテンウォール」
カーテンウォール工法を採用

カーテンウォール工法を採用

「ホテルニューオータニ」建設においてもう一つの画期的な出来事は、完璧な「カーテンウォール工法」の誕生でした。

「柔構造理論」を導入するには、コンクリート壁は重く、工期もかかります。そこでアルミを鉄骨にはめ込む「カーテンウォール工法」を採用することになったのです。

しかしこの工法は、施工の質によっては雨漏りをするという致命的な欠点がありました。「ホテルニューオータニ」の建設でそれは許されません。そこで、日本中から鉄骨を完璧に組める職人を収集し、隙間のない完璧な「カーテンウォール」を作り上げたのです。

ホテル開業から約半世紀。今も回り続ける「回転ラウンジ」
回転ラウンジ

回転ラウンジ

完成まであと1年となったころ、施主である大谷米太郎氏より新たな課題として最上階に「東洋一の回転ラウンジを乗せてくれ」と依頼されるのです。直径45mもの回転盤を「コップの水も揺らさない」ように滑らかに回転させるという問題をクリアすることが必須でした。

ラウンジ内部

ラウンジ内部

回転ラウンジの施工を任された大成建設・平島治(現在 大成建設会長)は、回転盤を回す決め手となる「コロ」を求めて日本中を奔走、戦艦「大和」の主砲を回していた技術をもつ、広島 呉市にある尼崎製鉄株式会社にて回転を可能とする「コロ」を見つけ出し、120個の「コロ」が導入されました。

わずか1年半という工期で、後の高層ビル建築への道を開き、日本経済の成長に一役買った「ホテルニューオータニ」は、無事1964年(昭和39年)9月に開業。東京オリンピック会期中は約6万人の外国人が宿泊しました。

「コップの水も揺らさない」回転ラウンジからは、遠く富士山まで望むことができ、多くの宿泊客に感動を与えました。
ホテルの回転ラウンジは、創業から41年経った今でも人々の思い出をのせ、ゆったりと回転を続けています。

当時の様子

当時の様子

ラウンジからの当時の夜景

ラウンジからの当時の夜景

工事概要

発注者

大谷観光株式会社

所在地

千代田区紀尾井町4番地

着工

1963年4月1日

竣工

1964年8月31日

延面積

84,411m2

※本コンテンツに記載された情報(役職、数値、固有名詞等)は初掲載時のものであり、
閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。

1 2