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病院内をナビゲーションする「ナビメイト」とは!!─ICタグで施設内の誘導・案内が可能になります─

技術センター建築技術開発部 ニューフロンティア技術開発室所属
佐藤 貢一

分野

医療・福祉

テーマ

メディカル・ヘルスケア

近年、医療施設では安心かつ安全に医療が受けられるように、高度な医療機器の導入や電子カルテなどのIT化を進め、それらの施設に適した増改築を行っています。しかし増改築を行った施設は建築計画によっては迷路のようになる場合があります。特に、高齢者や障碍者、目の不自由な方々は、病院施設内がかなり入り組んでいて「どっちに行けばいいの?」と感じたり、IT化の導入により「どのように使えばいいの?」といった問題が生じたりしているのではないでしょうか。

その問題点を解決するために大成建設では施設内の通路およびコーナーに”道しるべ”を設置し、目的地まで安心・安全に誘導・案内をするシステム「ナビメイト」を開発しました。

電子タグ(ICタグ)が活きています。

到来するであろうユビキタス社会では、電子タグ(ICタグ)が必要不可欠なものになります。私達の周りでも既にJRのSuica(スイカ)やクレジットカード、携帯電話にも実装されてきています。そしてこの「ナビメイト」のシステムにも電子タグ(ICタグ)が活用されているのです。

目の不自由な方が路上を歩行する時は、点字ブロックに沿っての誘導が可能です。しかし施設内に点字ブロックを設置している建物の割合はかなり少なく、誘導・案内が十分でないため、不確定な経路や壁への接触が起きることも少なくありません。
「ナビメイト」は、ICタグを施設内の誘導・案内機能として用いて、目の不自由な方ばかりではなく、車いす利用の方や健常者にも適用を可能にしました。

誘導・案内システム「ナビメイト」

誘導・案内システム「ナビメイト」

誘導・案内方法には「ICタグを持つ場合」と「ICタグリーダを持つ場合」の2種類があります。

  • 「ICタグを持つ場合」:コーナーに設置しましたICタグリーダにICタグをかざすと目的地までの方向を画面と音声で案内をするサービスです。
  • 「ICタグリーダを持つ場合」:廊下などの通路にICタグを設置し、それをICタグリーダで読み込むことによって音声や振動で案内をするサービスです。

いずれの場合も目的地までスムーズなナビゲーションが可能になります。また目の不自由な人が、急にトイレなど、頻繁に利用する目的地がある場合は、その目的地を事前に登録しておけば誘導・案内が途中でもすぐに切り替えて安心・安全に誘導・案内が可能になります。さらに目的地の変更が起きた場合にも配慮しています。
その他にも、下記のような活用方法が可能です。

  • ICタグを持つ場合には、かざす方法(パッシブ方式)以外に、人がICタグリーダに近接したとき、自動的に案内を表示する方式も可能です(アクティブ方式)。
  • 時間管理を徹底するPET検診医療施設では、患者の時間管理、医師や看護師の業務効率に非常に有効なシステムです。
  • 一日の患者様の検診記録や医師・看護師の場所確認にも使用する事ができます。
  • 施設内の初期火災が発生した場合は、避難誘導にも利用が可能になります。

大成建設では「ナビメイト」を医療施設だけではなく、デパートやコンサートホール、遊戯施設などでも有効に活用していただければと考えています。今後ICタグを含め無線技術やセンサを建物空間に適切に設置する事によって快適な居住空間の活用性に取り組んでいきたいと考えています。

プロフィール

画像佐藤 貢一
技術センター建築技術開発部 ニューフロンティア技術開発室所属
1988年入社大学院海洋建築工学専攻(修士) 一級建築士
専門:構造・振動解析、モニタリング技術、情報通信技術(ICT)

入社時から、スバル天文台、クアラルンプール空港の構造解析や振動解析のプログラミング開発を行っていました。2年前からICタグを用いた建物への適用について取り込んでいます。現在では、ユビキタス社会基盤を構築するため、ICタグの有効利用について開発を進めています。

日本建築学会構造ヘルスモニタリング小委員会委員
日本建築学会ユビキタス・コンピューティング社会の建築・都市特別研究委員会 構造・設備モニタリングWG幹事
エンジニアリング振興協会新産業研究部会委員
(2006年3月現在)

共同著書:

  • ラストスパート一級建築士(彰国社)

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