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核医療施設のポイントは遮蔽設計です。─豊富な実績で設計から施工・許認可まで─

本社 原子力本部 原子力部 計画チーム
安納 章夫

分野

医療・福祉

テーマ

メディカル・ヘルスケア, テクノロジー

原子力というと原子力発電所を想像する方が多いと思いますが、原子力部では、放射線という切り口で、遮蔽設計、RI関連設備等専門技術者の観点から医学、理工学分野における様々な放射線利用施設に携わっています。

近年、特に、医療機器技術や法整備の進展により、核医療の分野は目覚しく発展しています。核医療とは、広い意味では、放射線を用いた医学的診断、治療と捉えて良いと思います。

PET(Positron Emission Tomography)とは、陽電子を用いた断層撮影装置のことで、放射性薬剤を用いて5mm程度の初期がんから発見できると言われ、最近では核医療の診断施設として、急速に普及して来ています。(2007年 100施設以上:日本アイソトープ協会HP「PET施設一覧」より)。

当社では、既に1980年代にPET施設を設計施工しており、近年では、高崎PET総合画像診断センター、日本医科大学健診医療センターなどを始め数多くの実績があります。我々原子力部が遮蔽設計を行った病院施設では、官庁の施設検査等がスムーズに行えると、お客様から感謝を戴いております。

また、核医療機器としては、従来からのリニアック治療施設に加えて、PETとリニアックの複合施設やリニアックとX線CT診断を合わせたトモセラピーによる治療も行われ始めています。患者さんやスタッフ等の被曝を低減する動線を考慮した、遮蔽計画を行うことが安全性やコスト面からも大変重要です。

さらに、がん治療に特化した大型の施設として、粒子線がん治療施設があります。これは、粒子線(陽子線や重粒子線)をがんに集中的に照射して治療するため局所的な治療効果が高く、患者さんの負担が少ない治療方法です。当社は、放射線医学総合研究所、兵庫県立粒子線医療センターなどの施設を施工しています。外科的手術などと比べ低襲浸治療ですので、ご高齢の方にも向いており、治療の間にゴルフに行かれる方もいるそうです。しかしながら、施設整備の投資額が大きく、全国的に計画はあるものの普及には課題もあります。

粒子線がん治療施設では、大部分を非常に厚い遮蔽コンクリート躯体で覆わねばならず、しかも官庁の放射線に関連する許認可を取得する必要があります。そのため、我々は許認可に容易に対応できる合理的な遮蔽設計技術の開発を進めています。
たとえば、3次元放射線解析、遮蔽壁に土を用いた遮蔽構造の開発などです。

3次元放射線解析

この解析により、放射線の強弱に対応する最適なコンクリート遮蔽体を設定することが可能となります。

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遮蔽壁に土を用いた遮蔽構造

掘削土を活用できる特徴があります。

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この他にも、構造躯体の合理化構法の開発や、放射化対策等の研究を進めております。我々のノウハウの一部が、皆様方の健康を守り、わが国の医療界に貢献できればと願っています。

プロフィール

画像安納 章夫(あんのう あきお)
本社 原子力本部 原子力部 計画チーム 1992年入社
第1種放射線取扱主任者

三菱電機(株)粒子線高度利用研究棟(当社設計施工)の放射線遮蔽設計担当
日本原子力研究開発機構(JAEA)に出向し、核燃料再処理設備解体担当

現在は、全国的に計画されている粒子線がん治療施設、PET診断施設、リニアック治療施設等の放射線医学利用施設や自由電子レーザー等の工学利用施設に関し、放射線技術者として計画から設計、施工まで担当している。週末は仲間とのテニス、市民農園での無農薬野菜作りを楽しんでいる。

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