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地域ブランドプロジェクト特集 第2回 伏水に根ざした高品質な酒造り 月桂冠株式会社 昭和蔵1号倉庫

プロジェクト概要:緑豊かな景観と伝統的な町並みを継承した現代の蔵

画像日本酒の製造会社である月桂冠様では、昭和蔵の構内一角に新たに蔵(倉庫)を建設されました。京都伏見の美観地区に指定されたこの地域で、周囲の酒蔵の景観や濠川沿いの樹木と調和し、月桂冠様のアイデンティティを表現できる施設を目指しました。

地域資源を統合するノウハウ:地域の中で生まれたデザイン・技を現代建築に昇華

歴史資源:酒蔵群
提供:月桂冠株式会社

提供:月桂冠株式会社

画像酒どころとしての伏見の産地形成には、豊臣秀吉が伏見城を築城した頃に遡ります。1594年の大城郭造営に伴い城下町が整備され、同時に河川の大改修が行われ、港町としての発展のもとになりました。
(月桂冠株式会社HPより引用)

Know-How Ⅰ:フォルムとカラーを踏襲

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画像蔵の屋根勾配や素材・色は地域により異なります。ここでは伏見特有の蔵の設えを建物に踏襲しています。昔ながらの酒屋の佇まいに採用されている四寸勾配屋根、燻し銀瓦、しっくい壁、焼杉板の色や寸法などを、鋼板という現代的な素材に置き換え、その色やプロポーションを忠実に再現しています。

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産業資源:酒蔵

画像酒蔵は先人の知恵により、上部の熨斗を利用し、空気が下から上へと自然対流して効率よく全室を換気する小屋裏換気が採用されています。その古来からの経験的な知恵により、自然の風を取り込み、地場のエネルギーでその土地に生息する酵母菌が繁殖し、おいしい酒が造られています。

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Know-How Ⅱ:伝統的な換気方法

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画像将来、倉庫から醸造工場にする可能性もふくめて、内部空間は酒の発酵に必要な微生物が繁殖できるよう地場の自然風を取り込む重力換気システムを採用しています。越し屋根状に屋根を折り上げることで頂部に換気窓を設置しています。

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環境資源:豊かな緑
提供:月桂冠株式会社

提供:月桂冠株式会社

画像濠川は伏見城築城の際、宇治川の水を引き込み外濠として築かれました。月桂冠大倉記念館や内蔵酒造場から連なる南浜は、かつて大坂から京に入る玄関口として賑わいました。現在は観光船の十石舟が運航し、折々の自然が人々の目を楽しませています。
(一部、月桂冠株式会社HPより引用)

Know-How Ⅲ:地場植生による庭づくり

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画像月桂冠本社周辺の植栽は濠川沿いの植生を分析し、宿場町の緑の風景と調和する庭造りに取り組んでいます。街道沿いの柳並木を敷地内に連続させ、エントランスのハナミズキを植えるなど地域と一体となって、四季折々の植生が楽しめるよう配慮しています。

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文化資源:伝統工芸

画像画像全国有数の商都として華やかな桃山文化を生み出した伏見のエリアには芸術の振興を支援する企業が集積しており、伏見人形など伝統工芸を継承するアートギャラリーが数多く点在しています。また近年では、地域ぐるみで芸術と歴史の町づくりに取り組んでいます。
(一部、京都市伏見区HPより引用)

Know-How Ⅳ:芸術家のアートを採用

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画像京都で芸術振興に取り組んでいるギャラリストと協働し、伏見に因み、水をテーマとしたアートを検討しました。コンセプトを理解してもらえる芸術家を選定し、建物の建設と合わせてこの場所特有のアートを製作しています。内部の照明デザインにおいても十石舟をモチーフにした作品が設置され、ホールに彩りを与えています。

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今回は、月桂冠様 昭和蔵1号倉庫建設プロジェクトにおける地域ブランディングの取り組みの一部をご紹介いたしました。大成建設では、つくっておわりの旧態依然とした建設業の考え方を払拭し、企業や地域の皆様とともに育てていくことができるような施設づくりを目指します。

施設概要

発注者

月桂冠株式会社

所在地

京都府京都市伏見区片原町300番地

延床面積

763.5m2

竣工年月

2005年8月

URL

http://www.gekkeikan.co.jp/

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